変ドラ・ページ~なんだ、こりゃ?~

ドラえもんをはじめとする藤子・F・不二雄作品の少し変な魅力をたっぷりとお届けします。

【帰ってきた変ドラ】『変パパ』極めつけのボケキャラとしてドラえもん世界に君臨するのび太のパパ野比のび助を大特集!

time 2017/02/27

【帰ってきた変ドラ】『変パパ』極めつけのボケキャラとしてドラえもん世界に君臨するのび太のパパ野比のび助を大特集!

 

変ドラ真夏のスタミナ・スペシャル

HEN変パパPAPA

~Papa the GreatDaddy~

ドラえもんの数多い魅力的なキャラクターの中で、一番地味なキャラクターは誰だろうと考えると、すぐに頭に浮かぶのはのび太のパパこと「野比のび助」

ワンポイントキャラたちでも魅力的で目立つキャラは多いが、レギュラーでありながらこれほど話題にのぼらないキャラクターも珍しいと思う。

が、

パパはママ玉子に負けず劣らず、ドラえもんキャラの中でも面白いキャラであり、ことイジられるコトに関しては他の追従を許さない。

登場時、パパはママと一緒に異様なほど優しく過保護なキャラとして設定されていたが、ママがアッという間に鬼ママとしてのキャラを確立して一本立ちしても、パパだけは何の手も加えられず、その時その時で様々なキャラクターを与えられる、よく言えば柔軟性のある、悪く言えば都合のいいキャラとして作者に使われていく。

F氏は自身も三人の娘さんの父であり、恐ろしくしっかりした優しいお父さんだったそうで、作品中のお父さん像も、どの作品でも大体似たり寄ったりの優しい父親である(エスパー魔美のお父さんもキャラは立っているが、基本は優しくて理解ある父親だ)。

のび助も他の父たちに負けず劣らず、優しくて理解ある父親だが、さすがドラえもんは作品世界の広がりが半端でないせいなのか、大なり小なり遊びまくられる。

ドラえもんは唯一F氏の作品群の中で異様な長さでシリーズが継続したため、時代設定が作品中でその都度修正される。従って、パパも当初は和服を着ていたのだが、後期からは洋服に替わってしまう。

敢えて言う、パパは和服時代が面白い。と。

と言うわけで、スネ吉に続く脇キャラ特選シリーズ第二弾(今決めた)、

「偉大なるパパの世界」

をお送りします。


ママのプレゼントにイキナリこれ。最低パパ(この時はパパじゃないけど)。

 

さて、先ずはパパの趣味人ブリから。

釣りやゴルフなど、色々と楽しんでいるようだが、和服時代はもっぱら出不精のキャラで、のび太のパパ的要素が強かった。

そして、今ではすっかりすたれてしまった趣味に、オーディオ好きと言うものがある。

↑これぞ、パパの趣味の結晶である「安物でない」レコードプレイヤー。現在の日本の住宅事情では敬遠されるであろう、異様に巨大な外見。実は筆者が子供時代に、コレとあまりにも似た巨大なレコードプレイヤーが家にあったのだが、こいつの素晴らしいところはラジオがおざなりに付いているだけで、これほど巨大なのにレコードプレイヤーとしての機能しか無いこと。ストイック極まる。贅沢とはこういうモノに対する修辞だ。両サイドはスピーカーで、アンプ部分の上が開いてレコードテーブル、下の部分はレコード収納BOXだ。とにかく阿呆としか言いようのないデカサだった。

だが、当時のオーディオマニアにしてみれば、垂涎の代物だったことは想像に難くなく、これで聞くレコードは、たとえザ・ぼんちの「恋のボンチ・シート」(筆者が初めて買ったレコード)だろうが、「ツッパリハイスクール・ロクンロール」だろうが、素晴らしい音で聴こえた。ような気がした。

そして、いよいよ涙の初プレイ。

↑のび&ドラも実に良い表情。パパ涙まで流して、相当購入に苦労したのが偲ばれる。なにせ「やっぱし!」ですからね。からだのしんまでずんずん響くとはいえ、家中がズンズズン響いちゃってます。当然このあと近所中から苦情殺到になる訳ですが、気になるのは「何を聞いていた」のかと言うこと。

もう、オーディオ・ファンなら家が揺れるほどズンズズン大音量で聞きたいと言うユメの表現。

余談ですが、アメリカのミシガン州に住んでいた学生時代の先生(アメリカ人)は、何せ近所の家との間が異様に離れているコトを良いことに、狂ったような音量で聴いていたら、ガラスが割れたそうです。

鼓膜も破れるぞそりゃ。と思ったのですが、それを伝える英語力が無いことが悔しかったですね。

さあ、パパの趣味はこれぐらいにして(まだまだあるんですが)、次へ。

パパはのび太のパパなのに、昔画家を目指していた訳ですが、そんなパパの芸術観がコレ

↑F氏は主義主張などを作中にあまり出さない方ですが、たまに出すときは大体お父さんの口から出しますね。

ところが、そんなパパの有り難い説教が暴走してネタになることもあるのです。

それが名作の誉れ高い「くろうみそ」

↑有名な「二ページほど」の説教の幕開け。のび太のダメ全開のメタ台詞が笑えますが、そんなもの蹴散らすほどの偉大なる説教がホントに一頁半近く繰り広げられる様は圧巻の一言。

ホントにこの説教は子供の頃に何度も読んで胸に刻みましたよ。

何せ最初の冒頭2ページで、10コマ全部「ただただ机に向かって怠けている」のび太の描写に費やしていますからね、その後の説教も当然2ページな訳です。そりゃ怒るよパパでなくても。

しかし、ここの説教は最高で、曰く

「水が低いとこ低いとこと流れていくように」

「人生とは、重い荷物をもって坂道をのぼるようなもの…」

「人生には、いつも向かい風が吹いている…」

「かん難汝を玉にす」

「われに七難八苦をあたえたまえ」

「憂きことのなおこの上につもれかし限りある身の力ためさん」

等々のかなりハイレベルな引用の数々をこんこんと力説。どれも同じアングルで、とにかくパパの感情の起伏のみを画にした素晴らしい演出。コマの大きさも同じ。

そして、最後はタタミをドンと叩いて顔面紅潮しての

「つらいこと苦しいことに、ドンとぶつかって行け!!

と、かます訳で、そりゃあのび太でも一発奮起は当たり前。

白ドラでも使われたコレになる。

↑パパご満悦。のび太目が互い違い。ドラ、白け。三位一体の素晴らしい一コマ。

筆者の家は母子家庭でしたが、もう、ドラえもんだけ読んでれば父親が居なくてもOKだと子供心に思いましたよ。全国のお父さんも、自分では恥ずかしくて言えない時は、ドラえもん8巻を読ませましょう。

でも、結局のび太は

「わりがあわない」

等というマグナムドライな事を言ってパパを落胆させる。

「おまえというやつは……」

相当、落胆してます。そりゃするでしょ、あそこまで説教して、道具まで使って苦労したくせに。でも、哀しいかな子供の頃は、そんなのび太の意見が良い感じで心にしみるんですよ。ああ……

そして、よせばいいのにパパもみそを舐めて……

↑「くろうは金を出しても買え」。まだ言ってますよパパ。この時、F先生何かあったんですかね。娘の反抗期を迎えていたとか。3コマ目でいきなりパパの顔がとぼけた感じになって、気が抜けるのが大笑いです。

パパネタはホントこの横3コマってのがパターンなんですよ。雑記にも書いた「キセル!?」とか。

それにしてもこの「くろうみそ」、形状がただのみそっていうセンス・オブ・ワンダーの極めつけな道具で最高ですが、最初は細かい所から責めていくあたりが、実に爆笑なんですよね。必読です。

次にパパは性格的にもキャラ的にも必然的にボケ役なんですが、そのあまりにも普通な雰囲気が、ドラえもんワールドの中では際だって異色のボケを醸し出すので、こちらもかなりポイントの高い笑いが味わえます。

ナンセンス世界を描く最高傑作の一つ「あやとり世界」でも抜群のボケを披露。

↑玄関から直行して猛然とテレビをつけるや、「プロあや」(なんだよそりゃ)に大興奮するパパ。ここら辺は夫婦での密かなボケ合戦を繰り広げるのですが、ことごとく微妙にパパが素晴らしくて(ここでも目が左右違うとか)、大笑いさせてくれます。

ところが、次のコレであっさり一本勝ち。

「さすがプロ」!! どわははははは。こののび太にも譲られる菩薩面や、袖腕組が最高のボケ。加えて「ちがうなあ…」って。このナンセンス世界に君臨する素晴らしきボケですよ全く。

そして、さらに大爆笑なのが、佳作「温泉旅行」のコレ

↑汗だらだら! 半グルで「ひょうがいる!」。もう手とか目とか眉毛とか、かなりレベル高し。

そりゃひょうが息子の部屋に居れば仰天するのは分かるけど、ママすら口あんぐりするほど焦ってますからね。いやあ、笑えます。

ホント和服時代のパパは笑わせてくれます。

続いてコレもパパの一人ボケが堪能できる佳作「日付変更カレンダー」から

↑時間なんて実際は人間が勝手に作った目安でしかないわけですが、この二人と来たら、イキナリ自覚しちゃってるんですよ、その都度。メーター動かしただけなのに、感覚でパニックに陥るパパ&ママがとにかく笑える逸品。どういうカラクリだよ。

「日曜じゃなくて水曜だ」

とか、それに応えてすぐさま

「22日だと思ったら、25日だったわ」

と言う素晴らしすぎる具体的で説明的な台詞が異様に笑えます。さすが、夫婦。あうんの呼吸ですな。ボケにボケってのも異様ですが。

いやあ、パパはここでも変則「互い違い目」を披露してくれてますし、両手ばたばたや、ママの変なポーズなど、笑いどころの多いコマです。嬉しげなのび太は小悪魔ですな。

この話、この後何度もパパが家に戻ってくる繰り返し系のボケギャグがあるんですが、中でも特級に笑えるのがコレ

↑独り言や十字目に加えて「やっぱり日曜だよ」と言う、さすがの説明感覚が素晴らしい。しかも、のび&ドラは白ドラ級のほったらかしブリ。だから何度も言うように罪の意識を持て。この「無言ツッコミ」はかなりレベルの高い笑いですな。

そして、そんなパパボケの最高傑作が、作品自体も最も素晴らしいモノの一つ(直訳口調)である「くせなおしガス」からのコレ

↑顎がはずれるほど笑えますが、パパの悪癖(この話だけですけどね)「貧乏揺すり」が直下型大地震に発展する、極上の展開。ホントこういうギャグは水を得た魚のように大袈裟にしてしまうF氏のセンスの素晴らしさ&爆笑さ。

自分の貧乏揺すりに驚愕するパパの表情とか、ママの変なポーズとか、えらい災難に遭うお客さんの中腰ボーズなど、とにかく何度見ても笑えますし、最高震度時の激揺れ描写が心底純粋に笑えます。

揺れすぎだっつうの。貧乏揺すりごときで。

いやあ、これを読むにつけ、F先生やドラえもんの世間的な認知を改めて欲しくなります。

純粋に面白すぎるギャグマンガですよドラえもんは。はははは。

 

さて、パパの設定としては一番有名で唯一と言っていい、定着した設定「画家志望だった」ですが、それすらのび&ドラの極悪コンビにかかるとこの始末。

↑子供の頃に突然こんな子供と青いロボットにコレを言われたら、いくら温厚なパパでもカチンときますな。満面の笑みで「それはむりだ」と言い切るのび太も強烈ですが、ポイントはドラの「わかってるんだ」と言う一言。

まあ、本来ドラえもんの目的自体が、のび太の未来修正による自分たちの幸せだったわけですが、パパの未来や現実に関してのこのクールさは何なんでしょう。

夢も希望も打ち砕かれちゃったパパですが、現在の世界でもコレもんで

↑ドラえもん、お前が言うな。もう金がらみになるとこのコンビは無茶苦茶になるのが定説ですが、何で居候の分際でパパをバカ呼ばわりするか。まあ、600万円というドラえもん世界の高額目安に怒りたくなる気持ちも分かりますが、なにもバカ呼ばわりはないでしょう。

いくらパパでもコレもんですよ

↑激怒! 珍しいですよパパの激怒は。密かにコマの端でママも怒ってますが、取りあえず自分の息子だけに何だかもの悲しいですね。この話はオチも物哀しいし。

とにかくパパはこの二人の格好の的といいますか、温厚故なのか、良いようにイジられまくります。

と言うわけで、お待ちかねのパパいじくられ列伝!

↑性悪ぅ。もうパパが可哀想なぐらいこの二人はイジり倒します。

先ずはパパの遅刻ネタとしてコレ

↑新幹線に乗り遅れたパパをいきなり大砲に詰めて。パパ「?」と書類が実に良い。また後ろのママの白けぶりがいいんだ。

初期パパはキャラが定着していない所為もあって、後先無用の無茶をされますが、コレは非道すぎる。

↑よくねええぇ。新幹線の上に正座して絶叫しているサラリーマンがいたら、即停止でしょうよ。連結器の部分に取り付いて静岡まで行っちゃったサラリーマンが実際に居たそうですが、取りあえず屋根に飛ばすのは無謀。

よく見るとパンタグラフより頭出てますから、高圧電線に当たって即死確実ですがね。(飛んでく時のハレーって擬音も脱力感ばっちりで笑えます)

こんなのはまだ序の口で、まだまだパパはイジられっぱなし。

↑この後ビル火災の中を突っ切ったりして、「レスキュー199」真っ青の大アクションをさせられるパパ。生死に関わる展開でもパパは孤独にさせられる。パパは大概のび&ドラにイジらっ放しなのも特徴。誰からもかえりみられぬ孤独の戦士パパ。

そして、家に居ても安心できないのがパパ。もうえらい迷惑

↑お約束の3コマネタ。しっかし、かみそりとライターって形だけで合体させちゃって、最悪の迷惑ですよパパ。髭剃っていてイキナリ火が出てきたら心臓停止しますよ吃驚しすぎて。

パパのひげ剃り受難はまだあって、アベコンベでもコレ

↑安全剃刀でも安心できないと言う、パパに安息の日は訪れるのか? しかし、モジャーって笑えるよなあ。テンポが素晴らしい。よく見ると、二本指で持ってるかみそりも笑えるんですがね。

この話では、吸えば吸うほど伸びるタバコと言う無茶なモノでもやられます、パパ。

↑数少ないパパメイン話から、変な傘ネタ。ドリフのコント的なテンポで続けざまに受難に遭うパパの姿は、いかりや長さんに負けずとも劣らない。ダメだこりゃともぼやかずに、やられっぱなしのパパは偉大です。しかし、この鉛傘は中身みっちりなのが最高ですね。

パパは昼寝の時も油断できなくて、遠慮なく爆笑のコレ

↑スーパーダンにさせられるわ、げんこつで岩を砕かされるわ、挙げ句に天体望遠鏡と自転車を買わされる、良いとこなしのイジられっぱなしの珍作。寝たままの姿勢でジャンプはジョジョで言うポルナレフの専売特許ですが、パパなんて腕枕ごとですわ。影もまた……

とにかく、パパはギャグネタの一つとして、悪く言えば「使い捨て」的な使い方をされますが、それがそれで良い感じの笑いを産むんですね。


↑のび太の金がらみの奸計の犠牲になった、パパの安眠妨害の極めつけ。表で道路工事!

音だけでこれだけ浮くんですから(しかも布団ごとね)、パパも相当の強者ですよ。

筆者も昔、家の表で道路工事されましたが、全然平気で寝ていましたよ。線路沿いに住んでいる人は電車の音が実際に聞こえなくなるそうですし、人間の脳が安全装置みたいになって、その音だけを意識に感知させないんでしょう。まあ、どうでもいいんですが。

また、のび太ときたらイジるだけならまだしも、殺したりするのも何のその。

↑想像上とはいえ、昼寝しているだけの所を、息子にこんな無礼な想像をされるパパって。しかも白目向いて。悲惨過ぎますな。でも、ここは座布団枕だけそのままってのもポイントなんですが。

パパはよく道具の犠牲にもなるんですが、そんな時でもいい味だしまくりに100%毒されます。

↑お金嫌いになったのび太、お金を上げたくなる(なんだそりゃ)状態になったパパ。親子の断絶のカリカチュアライズ(嘘)。「とっといてくれ」ってのがサラリーマン風で丸。

拒絶反応強すぎるのび太が大爆笑ですが、ここから二人はとっくみあい。

↑不条理ギャグはF氏の得意中の得意分野ですが、涙まで流してお金を上げようとするパパがもう堪りません。挙げ句に言うに事欠いて「おやのいうことがきけないのかっ」と伝家の宝刀まで抜く始末。普段温厚な人を怒らせると恐いと言う典型(これも嘘)。

何度も言いますが、金がらみネタはとにかく爆笑揃いのドラえもん。裏金融漫画としても良し。

パパは正月=イジられるという法則があるんですが、その中でも初期随一の災難がコレ

↑災難としか言いようがない。紋付き袴が台無し。けむりのおばけに胸ぐら掴まれて「くれないとひどいぞ」なんて脅された日には、嬉しい年の門出も暗雲たれ込めまくり。でも、同情したいのは山々ですが、やっぱり大爆笑ですよね。

パパの運命は思えばこの時ぐらいから決まっていたような。

いや、のび太を産んだあたりから……でしょうか。

まあ、そんなのおいといて。

パパは話が膠着したり、オチがつけにくい展開になると、やにわに登場して無理矢理オチに使われると言う不幸としか言いようのない使い方も多くされます。

例えばコレ

↑ほどけないほど結びつけるのもどうかと思うんですがね。別に触れなきゃ良いのに木箱テーブル扱いじゃあ、噴火して当然。野比家はパパを何だと思っとるんでしょうな。

ドラミちゃんの「透明目薬」の話でも、風呂に透明で入ったりするんですが、とにかくパパは妙に好奇心旺盛なのがマズい。

↑落ちてるモノをかけるのはどうかと思うのですが、こんなサングラスが落ちてたら、やっぱりかけますよね。もっともそれでえらい目に遭うんですが。

ホントここらあたりはパパは良いようにオチに使われてますよ。F先生の屈折したパパへの愛情の現れでしょうか。

いや、ただちょうどいいだけと見た。

無理オチ系で一番好きなのがコレ

↑好奇心旺盛過ぎますよパパ。まあ廊下にこんなドアがあったら…って、風呂上がりにパンツ一丁ですよパパ。昼間っから何でお風呂に入っていたんでしょうかね。

結果、パンツ一丁で氷山の上に放り出されるハメに陥るんですが、幾らオチの為とはいえ、F氏はパパをイジり過ぎ。

でも、間がいいなあホント。

そして、この間も取り上げた「おせじくちべに」でもやっぱりオチに使われるんですが、この話は珍しく伏線があったりする。

↑ママもペラペラとどんな罵詈雑言を言ってるんでしょうね。パパもじたばたするだけで手を出さないのが尊敬に値します。いい人なんでしょうね。

そんなパパなので、のび&ドラも良いコトしようとするんです(今更ですが)

パパと言えばこの話を思い出す人も多いと思う、「地下鉄をつくっちゃえ」

↑社会人になって初めて判る、このユメそのものの素晴らしい専用地下鉄。穴掘るだけじゃなくてホームとかもちゃんと造っちゃうのび&ドラの凝り性なところも良いですよね。車掌帽もちゃんとかぶってますしね。

小さな車両がヤケにいい味だしてるんですよねこの話は。

ところでこの話は別の部分でも重要で、言わずと知れたコレ

↑名前が違ってるんですよね。もう公式には「のび助」なんですが、これの所為で「のび三」だと思っている人を大勢知ってます。「いつまでも つかえます」って表記もいいなあ。「999」の無期限パスポートみたいです。

それでもこの地下鉄があえなくダメになって、地下をツルハシ(!)で掘っていく展開になるんですが、良い話ネタなので、パパもやっぱり良い台詞を言います。

↑良い話です。こんな良いパパをあんだけイジり倒すんですから、のび&ドラも愛情の裏返しなんでしょうかね。ところで、ここ台詞の割に吹き出しでかすぎるんですけど。余白あまり過ぎて凄く気になるんです。まあ、夜も眠れない程じゃないですが。

でもねえ、やっぱりパパはイジられていた方がいいと思うでしょ?

そんな貴方に、決定版とも言えるパパいじりの代表的傑作

「ムリヤリトレパン」

運動不足で三日坊主をママにネチネチ言われて凹んでいるパパに、ドラえもんがこの道具を出すんです(そう言えばのび太以外に道具を出すなんて割と珍しいような)が、これがとんでもない事の始まり。

↑断るまでもないことですが、「ただのパンツ」です。

なんせ、「ムリヤリ」ってネーミングで既に宣言しているぐらいですから、無理矢理履いた人間を走らせるという不条理極まる道具。

パパにこれをはかせるという、既に参ったと言わざるを得ない展開。流石F氏。パパの使い方はちゃんと熟知している。

先ずはいきなり蜂の大群に追い回されるパパ(イキナリ無理矢理)。

↑刺されまくっているのにジョギングスタイルを崩さない所がパパなんですよね。でも「うちへ帰る!」って駄々っ子ですよ。パパも本性はコレかもしれないですね。おばあちゃんに甘えたりするし。

「走るのやめた!」ってのも、かなり美味しい台詞ですね。

勿論そうは問屋がおろさないのが、ドラえもんの出す融通の利かない道具の特徴。まあ、馴れてないパパだから怒るのは無理もないですが。

続けざまにコレ

↑ホント無理矢理だなあ。上記の鉄骨でつり上げられるパパの話は、この「ムリヤリトレパン」と同じパターンの「アドベン茶」と言う道具なんですが、あっちはアドベンチャーを味あわせる為の必然ですが、こっちはただ単に「走らせる」だけですからね、ネタのレベルが違いますよ。まあ、あっちも充分面白いんですが。

こんなの全然トレーニングになってないと思うんですが、車にまで追い回されたパパはジャイアン並のトンチでトレパンを脱ぐと言う、大人としてやってはいけない愚に出ます。

↑これも3コマネタですが、パンツがブリーフなのがイケないと思うんですよね。それもデザイン的にグンゼでしょうアレ。恥ずかしいですコレは。

で、流石のパパも逆恨みしてのコレ

↑確かにそうですが、のび太もパパの為をおもってはかせた訳で。涙、紅潮、噴火、と激昂3アイテム結集しての激怒。パパがのび太自身に怒りをここまでぶつけるのも他に例がないですね。逆恨みってのも理知的なパパにしては珍しい。まあ、根は単純そうですからね。のび太のパパですし、所詮は。

そして大爆笑のオチ

↑ズボン穿きなさいよパパ。ブリーフいっちょうで子供を追いかけ回す大人は相当ヤバいです。パパ十字目でイっちゃってるし。現行犯逮捕モンですが、つくづくのび太は悪くないと思うんですけどね。

このオチはトンチが効いていて良いですね。

さて、何故か最大最長の特集になりつつある、今回のパパ特集なんですが、最後にどうしても取り上げねばいけないネタがあるので、もうちょっとだけおつきあいをお願いします。

雑記でも取り上げた、ヤバすぎ全開ネタの「クルパーデンパ」なんですが、当然のようにパパもヤラれちゃうんですが、それがその、かなりイカん事になっているんです。

先ずいきなり「バキュン、バキュン」と西部劇ごっこしてて、会社に行くのすら忘れて、のび太に言われて初めて気が付くしまつ。

しかも、コレで!

↑そりゃ未収録にもなろうこの目! 鼻水もさることながら、こんな狂気ランランの目で、吹き出しトゲトゲですからね。危険過ぎます。

挙げ句にすぐに戻ってきてのコレ

あまりにも危険!!! 和服のままというのはおいておいて、下駄と靴!!! しかも「わすれたよ」。オーノー! デンジャーゾーンまっしぐら。

最後の最後にダークサイドに足を踏み入れかけたこの特集ですが、何故か過去最長の特集になってしまいました。

これもひとえにパパの成せる業と言いますか。やっぱりメインキャラの父であり、レギュラーキャラ。他にも活躍どころは多かったのですが、事笑えるネタでもこれほどあるとは正直今回自分でも初めて知ったぐらいです。

子供の頃から密かに大好きなキャラだっただけに、スネ吉共々こういった場で公にぶちまけられて本望です。

さて、無意味に長くなっているので、オチもなくこの辺で。

ではでは。

↑いや、あまったので。一応。

スポンサードリンク

書いた人

ビューティー・デヴァイセス(元ミラー貝入)

映画や漫画やゲームが大好きです。 [詳細]